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平行線
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男として意識するなんてありえない。
それが、アイツがオレに下した評価。
そんなこと、今さら言われなくたって知ってるさ。
悔しいけれど、切ないけれど、
本当は、泣きたいけれど、
認めてしまっては男がすたる。
だから、わざとらしいくらいの笑顔を作り、
アイツに向かって言い放つ。
「オレだって、お前を女だなんて思ったことないけど。
あれ? まさか、期待してたのか?」
するとアイツは、ちょっと苦(にが)そうに笑った。
何だよ、それ。
男だと思ってない相手からも、女だと意識されたいのか?
まったく、なんてわがままなヤツだ。
それでも嫌いになれない自分が、ちょっといじらしい。
ふと、思う。
オレたちって何だか平行線みたいだって。
オレが近づこうとすると、アイツはさりげなく距離を置く。
もうあきらめようと、オレが離れようとすれば、
アイツは一歩踏み込んでくる。
だから、いつもふたりの距離は変わらないまま。
けっして交わることはない。
あぁ、やっぱり平行線だ。
気づいてしまったオレは、そっと願う。
このままずっと、平行線でもいい。
アイツの隣を歩いていられるなら。
このまま、ずっと。これからも、ずっと。
朗読/西藤東生
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