11月26日(土)に新作映画『花子の日記』が公開となった
映画監督・松本卓也さんが、第3回のゲストとして登場!
映画について、監督稼業について、根掘り葉掘り聞いちゃいました。
――お話を聞いていると、すごく自由に楽しくお笑い活動をしていたように思うんですが。
「楽しかったですよ、それはもう、間違いなく。今でもお笑いに対する愛は持っていますしね」
――なるほど。それほど愛を持っていたお笑いから、映画の世界へ転身するきっかけというのは?
「やはり、お笑い集団を解散したことですね。それに尽きます」
――解散のきっかけはなんだったんですか?
「うちの相方が、別の人と組む話になって…。ぼくは相方以外とコンビを組む気はなかったので、それじゃあ、他のことをやろうかなと」
――それが映画だった?
「いや、正しくはお笑い以外で自分に何が残ってるかと考えた時、他になかったんですよ(苦笑)」
――映画は、どなたかに弟子入りしたとか、そういうのはなかったんですか?
「もう、完全に自己流です。“Hi8”で撮りっぱなしで編集なしという、本当に簡単なものですけど、趣味でちょこちょこ撮ってましたから」
――編集なしって、ドキュメンタリーっぽいですね。
「まあ、編集をするほどの予算がないっていう懐事情がなせる技だったんですけど(笑)」
――予算の問題ですか。
「ですねぇ(笑)。出演者も最初は友だちに頼んだりとか、そういう感じだったし。ギャラ払えませんからね」
――とりあえず、手弁当でって。
「そんな感じで協力してもらってました」
――松本監督は脚本もご自身で書かれてますが、それもやはり予算の問題?
「まあ、それもありますけど、やっぱりオリジナルにこだわりたいということが大きいですね」
――ノーマネー、ノー真似、ですもんね。
「それです! 予算が潤沢にある商業映画に、インディーズが対抗できるのって、やっぱりオリジナリティだと思うんですよ」
――有名キャストが出てなくても、すんごいCGとか使えなくても、自由な発想でなら勝負ができると。
「そんなにカッコイイ感じじゃないですけど(笑)。それに、自分で脚本を書くのは、全部が自分で判断できる、責任が取れるというのもありますね」
――脚本家が別にいると、いろいろ気を遣う?
「気を遣うというか、やっぱりその人の作品ですから、思い入れも当然ありますよね。それをどこまで自分で背負えるかといえば、ちょっと自信がないですね(苦笑)」
――なるほど。作品への思い、ですか。
「たとえば、脚本にある場所でロケができないとなった時、脚本家を説得するのってけっこう大変な作業だと思うんです」
――思い入れがある場所だったりしたら、なおさらですよね。
「そう。でも、自分が脚本家なら、脳内で会議ができる。監督と脚本家を戦わせて、上手に妥協点を見つけられますから、自分ひとりで」
――脳内会議(笑)、おもしろそうですね。
「けっこうなせめぎ合いですよ(笑)。これ」
――実際、今公開中の『花子の日記』でも、脳内会議があったんですか?
「ありました。最初に予定していたロケ場所がまったく使えない状況に陥って…。説得する監督と抵抗する脚本家が脳内バトル! 最後は監督が“もっといい方向に転がすから”って説き伏せましたけど(笑)」
――そんな丁々発止(笑)の脳内会議を経て、できあがった最新作ですが、PR動画もなかなかユニークですね。
「えぇ、いろいろと遊ばせてもらいました(笑)」
――では、『花子の日記』の応援コメント動画、ご覧くださーい!
映画監督。10代の頃からお笑いコンビで活動。10年続いたコンビが突然解消となり、途方に暮れる。その後、独学で映画制作の道へ。これまでに手がけた長編、短編が国内外の30を超える映画祭で入賞・受賞するなど、注目を集めている。「ノーマネー、ノー真似」でオリジナリティある作品を創作する映像ゲリラ集団「シネマ健康会」の代表も務める。
●映画『花子の日記』公式HP http://hanakononikki.com/
●シネマ健康会 http://www.cineken.com/
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